栄養士 異動や退職をスムーズにするためには?

公務員栄養士の退職を2回、異動を2回、経験してきました。

失敗談も交えて、どうしたらスムーズに異動や退職をできるか、引き継ぎの方法などまとめます。

①周りの人への相談、知らせるタイミング

このタイミングというのがとても重要です。

私が一番最初に退職した時、相談や知らせるタイミングを誤り、上司を泣かせてしまいました。

<直属(直近の)の上司>

迷っている時点でも、早めに相談しすることをおすすめします。

私は直属の上司を通り越して、所属組織トップの上司に退職する意向を伝え、直属の上司には一切相談せず、退職届けを提出してしまいました。自分の中では「この職場が嫌」という理由ではなく、次にやりたいことがあったので、相談しても何も変わらないから必要ないと思っていました。

しかし、直属の上司からすれば、どんな理由であれ、一言、相談があるかないかでは、「退職」の事実を聞いた時の衝撃が違います。今思えば、新卒ということもあり、あれやこれやと面倒をみてくださっていたのに、本当に失礼なことをしたなと後悔しています。

<同僚>

距離感やどこまで仕事で関わっているかにもよりますが、最初のうちは、異動や退職の事実を伝えるのをためらい、ぎりぎりまで言わないこともありました。

しかし、確定した時点で、伝えた方が相手も自分も仕事がやりやすくなる思います。

<事務職の人>

事務職の人へは確定した時点で隠すことなく、素直に全部伝えましょう。守秘義務があるので、筒抜けになることはないはずです・・・!保険や税金や・・・本当に複雑な手続をやっていただいています。

・次の職場

私は公務員を退職し、違う自治体の公務員になったことがあり、言いにくくて、次の職場を伝えませんでした。しかし、公務員→公務員だと保険の手続が特殊らしく、退職後にとても迷惑をかけてしまいました。

・最終出勤日はいつか

有給消化で最後は出勤しない・・・なんてこともあると思います。なるべく、最終出勤日までに手続は済ませたいですよね。最終出勤日を伝えると、事務さんもその日に向けて動いてくれます。

・その後の住所は?

私は海外に行くかも?!とふわっとしていましたが、そのことも「4月以降どこにいるかわかりません」と伝えました。それなりに対応してくれるはずです!

 

12月くらいになると、次年度の計画を作成し始めたり、担当を決めたり、組織内で少しづつ動き出します。

その時に、上司や直近の同僚が自分の異動・退職を知っているだけでも、何となく、担当をはずしてくれたり、新しく来た人でも困らないような業務に割り当ててくれます。

そして何よりも、今まで一緒に働いてきた仲間の異動や退職を本人から聞くのと、周りから聞くのでは、全然印象が違いますよね。

私はお世話になった人には絶対に自分の口から伝えたかったので、周りへ知らせるタイミングはすごく考えました。

 

② 次の人がやりやすい引継ぎとは?

職場や人によって引継ぎの仕方は様々・・・。一人職場の場合、この引継ぎ書はとても重要ですよね!私がやりやすいと思ったことをまとめます。

以前の職場のことは考えず、自分が新しい職場で働き始めた時に、集中できるようにするためにも重要です。

<引継ぎ書>

・着任してすぐ作成していく

着任したら引継ぎ書を何回も見直して、、という方が多いのではないでしょうか?だんだん慣れてくると、「最初にわからないのが、何か?」ということを忘れてしまいます。

私は業務を進めながら、いただいた引継ぎ書に「ここ困ったな」「ここも知りたかったな」という部分を書き加えるなど、その都度修正していました。異動や退職の前は仕事はもちろん、送別会や周りの人へお礼を伝えたり、など何かと忙しくなります。

引継ぎ書を一気に作ろうと思うととても大変なので、徐々に作成することをおすすめします。

・引き継ぐ人を想定して作成する

次の栄養士が新卒かベテランか・・・では必要な内容も変わって来ますよね。直前まで次にどんな人がくるかわからない!なんてこともあるかと思います。

私はいつも新卒の方を想定して作っていました。(ベテランが来た場合、必要がなければ、見ないだけだと思うので)

・内容は最小限に

引継ぎ書に全部書くのは不可能です。受け取った側もボリュームがありすぎると読むのが大変になってしまいます。

一番焦って、周りにも聞きづらいのは最初の2.3ヶ月くらいまで、と思い、そのあたりのことを重点的に書いていました。

給食管理の現場では「一年の流れ」「1ヶ月の流れ」「1週間の流れ」「4月の最初にやること」など分類してくれていたのがとても見やすいなと感じました。

・困った時の連絡先を記載

これ一人職場にはとても大事な情報です。「誰に聞けばいいかわからない」ということが多々発生します。こんな時はここ!この人!という連絡先一覧があると焦らずに済みます。余裕があればここに記載する方々には異動・退職時に挨拶の連絡を入れておくと、いいですね!

<異動・退職後の自分への連絡方法>

困った時には前任者に連絡する・・・というのが栄養士ではよくある話かと思います。自分の仕事に支障を出さないためにも、いつ?どんな方法で?など伝えておくと引き継がれた方も安心です。

<自分の強みを理解しておく>

これ意外と大事です。

調理員さんとの関係や他職種との関係、私はとてもやりやすい職場だと感じていました。なので、人間関係に関しては問題ないだろう。。。くらいに思っていました。

しかし、次の方にとってはやりにくさを感じたところが多く、苦労していました。新卒の方だったので、たまに連絡してフォローするなどできればよかったのですが、連絡がなかったので、大丈夫かと油断していました。

私は争いごとが嫌いなので、周りの人と物事を平和に進めていくことが得意な方です。でも、当時はそんなことにも気がつかずに、誰でも働きやすい環境と思っていました。

今思えば、私の前任者も調理員さんと少しもめていたことがあったと聞いていました。

「誰でもできる」と思っていると、次の人が困ってしまうことがあります。自分の強みを理解して、次の方のフォローもできるといいですね!

栄養士8年目、5つの職場を経験して思うこと③

栄養士として、様々な職場を経験し、感じたことをまとめています。

①栄養士 一人or複数(←前回)

②現場orとりまとめ組織(←前回)

③都会or田舎(離島)

④日本or海外

 

③都会or田舎(離島)

人口の多い都会、人口の少ない離島、それぞれ生活環境も業務内容も大きく異なります。

<都会のメリット>

・研修やイベントに参加しやすい、直接会い繋がりを作ることができる。(今はコロナ禍でオンラインも多くなりましたが)

・食料、道具がなんでも手に入る。

・人材が豊富で栄養士としての仕事に集中できる。

・すぐ近くに栄養士がたくさんいて、一人職場でも他の栄養士と連絡がとりやすい。

・仕事とプライベートがきっちり分けられる。

 

<都会のデメリット>

・対象者が多様化している(宗教、アレルギー、偏食、、、)

・クレームにつながりやすい

・同じ職場でも関係が希薄(給食現場で調理員さんが委託だと壁を感じやすくなります。)

・他組織との連携をとりにくい。きっちり線引きがされている。

 

<田舎(離島)のメリット>

・自分も同じ地域で生活するため、栄養課題を把握しやすく、現実的な解決策を見いだせる。

・他組織との連携がとりやすく、いろいろな方向性から課題解決のアプローチができる。

・他職種の仕事が見えやすく、栄養以外の学びが多い。

・地域住民が集まりやすいイベントや場所が多く、栄養啓発の場所や時期を絞りやすい。

 

<田舎(離島)のデメリット>

・人で不足で一人何役もこなすため、栄養士業務の比重が軽くなる。(私は栄養士としての業務が半分くらいでした)

・入手できる食材、道具が限られているため、提案できる改善策が限られる。

・対面の研修がほぼない(今はオンラインなのではとんど問題はないかと思いますが)

・都会の栄養士と話していると孤独を感じやすい。

・仕事とプライベートの分別をつけにくい。(外を歩けば、必ずと言っていいほど誰かに会います。)

 

まとめ

大きく違うのはその地域に自分が住むかどうか、でしょうか。その地域に住んで取り組む栄養改善と、客観的な立場からの栄養改善、全く異なり、学ぶことが多かったです。

私は本当にアクセスの悪い離島にいたため娯楽や物の豊かさの制限が多かったですが、自然は豊かで、生活自体を満喫していました。そして「みんなで取り組む栄養改善!」といった雰囲気があり、栄養士以外の協力も大きかったです。

 

④日本or海外(途上国)

日本での経験がメインで、途上国での経験はまだ半年ほどですが、途上国で栄養士として働く良さや日本への気づきについてまとめます。

<途上国で働く良さ>

・がらりと違う食文化を同僚から学べる。

・栄養に関する基準が少ないので、何を基準をするかゼロから考えられる。

・世界中の資料に触れる機会が増える。

・日本の栄養改善の歴史や制度の素晴らしさに気づく。

 

<日本の栄養改善・食育の制度の素晴らしさ>

日本で栄養士をやっていた時には、

  • 栄養士がいること=当たり前
  • 栄養バランスの良い給食を出すこと=当たり前、
  • 食育をすること=当たり前、
  • 国>県>市区町村できちんと栄養政策が実施されていること=当たり前
  • 栄養の基準(食事摂取基準があること)=当たり前

と思っていましたが、これは日本の長い歴史の中で、栄養士制度や学校給食法(現在は食育基本法)が整備されるように、たくさんの人たちが「栄養の重要性」を訴え続けてきたからなんだと初めて気がつきました。

 

<「栄養士」の存在意義>

途上国には栄養士制度がない国もあります。

私が今働いている国に栄養士制度はありません。人々にとって「栄養」という言葉すら身近ではなく、栄養は健康に欠かせないものという認識が低いように思います。

日本だと、どこの組織でも栄養士の人数は少なく、栄養をメイン事業としているとこは少ないと思いますが、栄養士は病院、保健センター、保育園、学校、介護施設、社員食堂など様々な場所にいます。

人々の身近に栄養の重要性を訴える「栄養士」がいることが、多くの人が「栄養は健康に欠かせないもの」ととらえることができていると感じました。

 

まとめ

日本で働いていた時は、どこの組織でも栄養の事業は優先度が低く、自分が栄養士であることに自信を持てていませんでしたが、栄養士はとても大事な職業なんだと気がつくことができました。

栄養士ってすごい!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栄養士8年目、5つの職場を経験して思うこと①②

転職と異動を含め、気がつけば5つの職場を経験していました。

全て職種は栄養士ですが、業務内容は全く異なり、1.2年ごとに転職しているような感覚でした。
希望どおりの配属先や異動にならず、「人生無駄な経験はない」なんて嘘でしょ。と悶々と働くこともありましたが、それぞれの場所でしか経験できないことがあり、どれも貴重な学びになっていました。
栄養士としては幅広い経験をしているので、感じたことをまとめたいと思います。

①栄養士 一人or複数
新卒から栄養士一人の職場で、何がわからないかもわからない、誰に聞けばもいいかわからない、という状況でした(泣)

一人だととにかく不安ですが、良い面もたくさんあります。


<一人のメリット>
・全て一人で決められるので、自分のやりたいことができる。(もちろん組織としての制限はありますが)
・自分のペースでできるので、長期休みを希望通りにとれる、プライベートが忙しい時は仕事をセーブできる。
・人に頼る方法を知れる。(←悲鳴をあげれば必ず誰か助けてくれます。先輩栄養士、多職種、業者さん、、みんな仲間です。)
・栄養士以外の人から「栄養」についてアドバイスがもらえる。(実践的な行動変容につなげるにはとても大事。)
・複数職場の人より成長できるペースが早い。プレッシャーもありますが、その分吸収できます。
・他の人の仕事を学べる(野生動物の調査、子供への学習指導など様々なことをお手伝いするチャンスがありました!!)


<一人のデメリット>
・本当に心細く、自信が持てない。正しいのか正しくないのかわからない。
・栄養課題を共有できる人がいない。
・主張しなければ、栄養関連業務は組織の中で優先順位が下がる。

一方で複数職場では、、、
<複数のメリット>
・とにかく仲間がいる安心感。
・資料ひとつ作ってもアドバイスがもらえるので、自分の引き出しが増える。専門的学びが多い。
・それぞれの得意分野を生かして、苦手分野をカバーできる

<複数のデメリット>
・休みや仕事量を調整しにくい
・何回も確認作業が入り、予想以上に時間がかかる(一人なら1時間で終わっていたものが、数日かかったり)
・新しいことは全員の合意がないと進められない。「とりあえずやってみよう!」が難しい。

まとめ
どちらにもメリット、デメリットはありますが、もともとの性格や、ライフステージにおいて一人の方が良かったり、複数の方が良かったりがあると思います。
私は自由にやりたいタイプなので、一人職場でも慣れてしまえば問題ありませんでしたが、中には何年経っても「一人は心細くて耐えられない」という人もいました。
どうしても肌に合わない職場はあると思います。

「ずっとここで働かなきゃ」と考えずに、いろいろな場所を経験してみると、自分に合った働き方がわかってくると思います!

 

②現場orとりまとめ?組織
栄養士だと給食管理や直接対象者に栄養指導するような「現場」とそれらをとりまとめるような組織があるかと思います。

例えば学校給食で言えば学校(現場)⇔市区町村の給食課(とりまとめ組織)など。
まずは現場を知ってから!とよく言われますが、いきなりとりまとめ組織で働くことだってありますよね!
私が経験してきた、給食の現場と行政のとりまとめ組織について、まとめたいと思います。

人により感じ方はそれぞれ。あくまで私が感じたメリット・デメリットです。

<現場のメリット>
・対象者が目の前にいるため、課題を把握しやすく、成果が見えやすい(肌で感じられる)
・業務内容が明確(献立作成、発注、食育など)
・体を動かしたり、あちこち移動できる
・調理員、給食を提供している人たちから元気をもらえる
・現場のお困りごとをとりまとめ組織に解決してもらえる

<現場のデメリット>
・周囲からの目が気になる(新メニューで失敗した時とか、人前に出たくなくなります。。)
・現場に入っての業務があり、事務仕事が進まなくなる
・栄養士以外の仕事が多い(電話や来客対応など)
・トラブル対応に即座の判断が求められる(1年目でトラブル発生「今日の給食出す?止める?」こんな判断を求められることも)
・給食を食べることができる(毎日1食でも栄養のある食事を食べられるってとても重要!)

一方、とりまとめ組織では、、、
<とりまとめ組織のメリット>
・アプローチできる対象人数が増える。(現場では目の前の人だけですが、地域住民全体など)
自治体や組織全体の栄養政策の作成などに関わることができる。(全体の栄養政策の方向性を決められる)
・組織全体の動きを把握できる。
・事業計画の作成など論理的思考が身につく。


<とりまとめ組織のデメリット>
・対象者との関わりが間接的であることが多く、距離が遠い。直接声を聞くのが難しい。
・対象者の変化がわかりにくく、成果が見えにくい。
・課題の把握は報告書のデータなど数値などからの分析が多い(参考資料を探したり、調べ学習のような業務が多いです。。)。
・机上の仕事が多い。
・現場組織から問い合わせばあれば、経験がなくてもアドバイスを求められる。
・自分で仕事を作り、アピールしないと組織内で栄養事業に力を入れてもらえなくなる

まとめ
ありの目と鳥の目とでも言うのでしょうか。

現場・とりまとめ組織それぞれで栄養改善に取り組む栄養士、どちらも欠かせない仕事です。

現場で働いていた時は献立基準の作成根拠など真剣に調べたことはありませんでしたが、とりまとめ組織で献立基準を現場の方に説明する立場になり、真剣に調べて初めて「そうだったんだ〜」と思ったことがあります。

これを知ってから現場に戻れば、対象者により説得力のある指導ができるな〜なんて思います。
私は考える前に動くタイプなので、現場での仕事の方が楽しく感じる一方、

とりまとめ組織では、いろいろな資料を読み漁っていると「目からウロコ」と思う学びがたくさんありました。

そしてどんな組織にいても思うこと。
栄養改善には本当にたくさんの人と連携することが大事!

そのためか、本当に色々な仕事を頼まれます。「栄養士は万能であれーー!」

アラサーダイアリー

アラサー女子、独身です。

毎日気持ちが不安定な今日この頃。この年で独身の悩みなのかな。

周りがどんどん結婚して、子供を産んで、幸せな家庭を築いていくなか、

「婚活しなきゃ」って思う毎日。

「結婚したい」じゃない「結婚しなきゃいけない」って思っている自分がどこかにいる。

婚活にも身が入らない。単なる義務感で動いてる。

 

そして今の自分の仕事にも納得していない。

やりたいことに1ミリも挑戦せずにこの年になってしまった。

周りの友達はもっと若いうちに転職したり、やりたいことに向かってどんどん挑戦してた。

私は社会人になって数年間何をぼけっと生きていたのだろうか。

今、私は学生と同じフィールドに立ってる気がする。

オンラインセミナーをたまに受講してみると、しっかり目標を持っている

学生がたくさんいる。

今の私は10年前にやるべきだったことをやってるみたい。

 

人生すべてにおいてモヤモヤしてる。

でも結婚もやりたいことも、ここで諦めたら人生このまま終わる。

そんなん生きている意味がないから、頭の中、ぐちゃぐちゃだけど、

動く!!!!